【コラム】働き方改革〜2020年の働き方改革

2020-01-08

経団連の中西宏明会長は日本経済新聞などとの年頭のインタビューで、「新卒一括採用、終身雇用、年功序列型賃金が特徴の日本型雇用は効果を発揮した時期もあったが、矛盾も抱え始めた。今のままでは日本の経済や社会システムがうまく回転しない。雇用制度全般の見直しを含めた取り組みが重要だ」また、「賃上げの勢いを保つことは大前提だ。ただ製品やサービスの付加価値向上に必要なスキルや意欲のある人が活躍できる環境づくりも大事だ。そのためには賃金体系や人事制度についてもしっかり対応すべきだ」等と述べた。

新卒一括採用、終身雇用、年功序列型賃金は、矛盾も抱え始め、うまく回転していないということだ。転職市場が発達せず、中途採用で優秀な人材を採用できず、雇用のミスマッチが起きモチベーションが下がった社員の解雇もできなく、社員の高年齢化による人件費の高騰になるからやめていこうということだろうか。

それでは、2020年の働き方のシステムは、どのように変革していけばいいのだろうか。中途採用や自由に転職できるようにし、あるいは成果の上がらない者は、簡単に解雇ができるようにして、成果を上げた者には手厚い賃金体系にしていけば、日本の生産性は上るのだろうか。手取り賃金は上がるのだろうか。そうは簡単にいかない気がする。

あくまで働く人それぞれの業務をいかに変えていくのかという意識が重要で、一人一人が自分の働き方を把握して、具体的に改善していくこと。スキルを磨き、自分のキャリアをどうしていくのかを明確にしながら働いていくこと。そして企業はそうした環境を整え、多様な働き方を受け入れ、その成果を還元していくシステムに変えていくことが必要だ。新年を迎えて具体的にどのような方策があるのかを考えていきたい。

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