介護職における人事評価制度について
介護職や福祉職の世界では、売り上げやノルマ達成度を他の人と比べる査定型の評価制度は適しません。職員の一人ひとりがどのような情熱を持ってどんなサービスを提供するかがポイントとなるからです。佐伯社会保険労務士事務所では、職員自らが「成長したい」と思う職場環境づくりのための「介護特化型人事制度-キャリアパス制度」を提案いたします。
介護の現場が抱える教育問題とは
例えば、入所型の介護事業においては24時間体制での介護が必要なため、数人の職員を一度に教育する時間を設けることが難しいという状況にあります。また、介護事業に携わる職員の職種は他の業種と比べても多岐に渡っており、経験年数や入職後年数で並んだ構成になっていないなどの理由から、効率的な教育ができずにバラツキのある業務が行われてしまう可能性もあります。
適切な人事評価制度を目指す
どのような知識・技術・能力を必要とされるか分からないといった問題や、教育の結果が客観的に評価されておらず、適切な人事制度に結びついていないという問題は、介護職に限ったものではありません。2010年に介護職員処遇改善交付金制度の追加要件として始まった「キャリアパス」は、これらの問題に対して「どの段階で」「どのような知識・技術・能力を必要とするのか」の体系的基準づくりを求めたものです。 このキャリアパスの導入によって、人事評価の妥当性の低さとスキルアップの望めない職場改善を目指し、介護職員の業務内容において「キャリアアップへの環境づくり」「業務教育の明確化」「適切な人事評価と人事制度の構築」を図ります。 キャリアパス導入のポイントは、上述した内容がいかに具体的であるかが重要になってきます。より体現化した内容を作成することで、各事業所の理想とする職員を育成することができるのではないでしょうか。